HOLLYDAYS interview

 

 


 
―誰かとおなじ時間を生きている―

 
HOLLYDAYSではみなさまとの大切な時間を共有するために、新しくインタビューコーナーを設けました。

  

「同じ時を生きる」をテーマに、様々なカテゴリーで活躍し
新しいカルチャーづくりに挑戦されている方々にご登場
いただき、仕事だけでなく趣味やこだわり、時には
生き方そのものを語っていただきたいと思ってます。
 
そして少しだけHOLLYDAYS のことも。

  

記念すべき第一弾は
株式会社HAPPYNUTSDAY 中野社長のインタビューです。

  


 

有限な人生をしっかり刻んでいきたい

   
千葉県九十九里の落花生でつくったピーナッツバターの
6次産業化事業を手がける株式会社HAPPYNUTSDAY
代表取締役 中野 剛 様に
お話をお聞かせ頂きました。

 
 
 

―この事業を始められたきっかけは何ですか?

今から7年ほど前に広告代理店でアートディレクションの仕事をしながら、週末は中学の頃から続けているスケートボードをしに色々な場所へ行ってました。

その仲間のひとりが、地元が九十九里という場所なんですけど、ある海沿いの町があって、そこの落花生が昔からこの町の名産品で日本中に知られていたけれども、自分たちの若い世代ではどんどん衰退していて、地元で落花生が有名だったことを全然知らないという話を聞いていました。
 
ある日、九十九里町のとある落花生農家のお爺さんから

「これ、かたちが悪くて売り物にならない落花生があるからアンタらにやるよ」といってタダでくれて。落花生って2粒はいっているのが普通じゃないですか。形状が悪いものは1粒しか入っていなかったり、ちょっと割れちゃってたりとかして、それだけで高級品として販売するのが難しいんですよ。

それ貰った時ににたまたま好奇心で「これでピーナッツバターつくれんのかな?」って仲間と話して、そのおじいさんの落花生とクックパッドを手にピーナッツバターのレシピを見たら、ただ焙煎してミキサーにかけて、塩と砂糖をかけるだけって分かったんです。

「油とかバター入れないんだ、これなら自分らでもできるんじゃないの?」って。
 
仲間の親御さんからフライパンと摺り鉢を借りて、さっそくその晩に作ってみたんですよ。30分とか1時間かけて。大変でしたけどできあがったものを舐めてみると、凄く美味しい。もともと千葉県産の落花生は品質が良いので当然なんですけど。

その日から仲間で集まるときには「ピーナッツバターつくろうよ」って言って集まっていたんです。仲がいいと、集まる理由が欲しいじゃないですか(笑)。

その日から、集まるとスケートボードの後にピーナッツバター作りをはじめて、「お砂糖変えたらどうなんだ?」とか、「メープルシロップをいれたらはちみつ味になるの?」とか色々実験をしているうちに、自分たちはこのままピーナッツバター屋になれるんじゃないか?って夢を抱き始めたんです。

「好きな仲間と遊びだけじゃなくて仕事も一緒にできたら最高だね」

という気持ちが強くなっていって、少しずつ前のめりになり始めたんです。

 
 

―すぐに行動してみる。というところに社長の個性を感じますね

メンバーもはじめは2人だったのですが、神戸でホルモンのお取り寄せをやっていた先輩が「俺も仲間に入れてよ」といって加わってくれて。さらにもう一人、僕がニューヨークに3年ほど住んでいた頃に仲の良かった先輩が一時帰国していた時に、たまたま「ピーナッツバターやろうと思っている」って言い出して・・・

それ聞いて驚いて、「だったら九十九里まで見に来てよ」っていう感じでもうひとり加わって、これだけの運命的な出会いが1週間のうちに起こって「何か流れがきているから会社にしよう」というのがHAPPYNUTSDAYのスタートでした。

 
 

ーまるで運命に導かれるようにスタートした事業ですが大変な時期もあったのですか?

皆さんと同じで、今も昔も壁ばかりだと思っています。

会社がスタートした時も何からはじめようとなって、ちょうど東京の森美術館でスヌーピー展の物販があるという時に、メインでピーナッツバターを販売したいとお考えだった企画会社の社長が「そういえばピーナッツバターづくりにハマっている若者の噂を聞いたな」と、知り合いづてに伝わっていたのか、ご

存知でして。

ご縁があってその方とお会いすることになりました。

当時の自分たちには会社資料もないし、登記した住所は仲間の実家だし…何も無い状態だったんですけど、せっかくのチャンスだから絶対掴みたいなと思って会いに行って、自分たちなりに一生懸命プレゼンして、すると「頼もしい。じゃあまず5,000個つくってくれ」と、注文を頂いたのです。

家庭用のミキサーしかないので大量生産する工場を探す必要もあったり、試作も作らないといけなかったり、なかなか生産体制が整わない時代だったので苦労しました。だけど「代案は考えていないからなんとか頑張って5,000個用意して欲しい」と応援も頂いて、結果3ヶ月で3万個売れるヒットに繋がりました。

その収益で今度は自分たちの工房を作って、ようやく製造が安定し始めました。
 
そんな、おもしろそうじゃない?という遊びの延長で進んできたような事業ではあるのですが最近は原価の高騰があって、気候変動が読みづらいというのと、海外産の落花生に需要を持っていかれていて、そこが課題ではありますね。国産のピーナッツバター市場は大きくなっています。付加価値のある市場というものができてきていると思いますが、値段が高いぶん、お客様に選んで頂くハードルも高いですね。

 

 

―Instagramでもピーナッツバターを使った色々なレシピを発信されていてこんなものにも使えるの?って知ることがあります。

Instagramでいろいろピーナッツバターのレシピをあげているのは、ただパンに塗るだけでピーナッツバターにお客様が1,200円支払うのではなく、中華料理からお肉まで色々な活用法をお伝えし続けることで、やっと選んでいただけると思っているからです。

 

 

―HOLLYDAYSは、真剣に遊べというモットーがあるのですがHAPPYNUYTSDAYではどういうことをモットーにされているのですか?

ピーナッツバターで世界を変えるのは無理でしょうけど、せめて朝食の一瞬でもピーナッツバターでハッピーにできたら良いなと思っています。あまりリキんでいない小さなハッピーをたくさん稼いでいこうということを当初から話していて、市場や歴史がどうだからというわけではなく考えています。

しょうもない(nuts)一日もピーナッツバターでHAPPYにというラフなネーミングで考えていますね。

  
一方で自分たちが受け継いだ落花生という伝統産業を新しい世代に伝える使命感のようなものは感じています。ブランドの見せ方もこの6年で変わってきていて、海外で生活した経験から日本の良さを国外にも伝えていきたいと思っています。魅力を伝えられていないが故に衰退の道を歩んでいる日本の伝統産業を目のあたりにして、海外産の原料は国産に比べて確かに安いんですけど、その差を埋める価値を自分たちがちゃんと伝えられないといけない。

堂々と価値を発信し続けないと、日本の伝統産業が衰退してしまうと感じました。
 

HAPPYNUTSDAYは、6次産業の圧倒的な成功例になることを目指したい。

「あのスケーターの集団でもできるのであれば俺たちのトマトでもできるだろう」とか、そんな方々に真似られるようなビジネスモデルを目指しています。

HAPPYNUTSDAYを見て事業を始めた方もおられるようです。それ自体は嬉しいのですが数字としては「まだまだだな」という印象があります。分かりやすく年商でいくらというビジネスが地方に産まれるような、きっかけを創る存在でありたいと思います。

  

 

―プライベートな話題になるのですが、休日はどのように過ごされているのですか?

オンオフを無理に分けない自然体を大事にしています。オフを大事にしたいので携帯もオフにしていますし。平日に旅に出て、休日に会社の事を考えたりすることだってあります。でも、オンとオフをまったく分けるのは難しいのが現実だと思います。何かするとしたら、サーフィンですかね。

 

 

—中野社長に着けていただいたHOLLYDAYSですが、率直なご感想は?

時計が欲しかったんですけど、そのきっかけは有限な人生をできればしっかりと刻んでいきたいと思ったことです。ただiPhoneを見て「あ〜結構(時間が)過ぎたな」というのが何かちょっと、日々を雑に過ごさせてしまっている自分を感じていて、時計をつけるなら秒針のあるアナログが良いなって感じていました。

時計ってブランドでイメージがしっかり決まっているじゃないですか?この時計なら若くてスポーティで、これだったらこの年齢の人みたいな。車と一緒なんですかね。HOLLYDAYSはそれがなくて、デザインが多彩なので選びやすいのかもしれない。

 

 

—本日はありがとうございました。中野社長の今後のご活躍、応援させて頂きます!

こちらこそ、ありがとうございました。

 


株式会社HAPPYNUTSDAY
代表取締役 中野剛
本社 〒283-0104 千葉県山武郡九十九里町片貝6902-38
東京オフィス 〒171-0032 東京都豊島区雑司が谷2-8-5-103
事業内容 落花生の栽培・ピーナッツバター製造販売・ブランディング
HP http://happynutsday.com

 
 
 
 

◉編集後記

HOLLYDAYS では刺激的な休日を、という日常の発見や

流れを感じよう(fell the flow)とか、真面目に遊べ などのメッセージを発信させて頂いています。

これは仕事でも遊びでも、過ごしている時というのは全て自分を成長させる大切な時間であり、壁を超えていく挑戦の時間だと考える、ポジティブな意志を意味しております。

中野社長のお話を聞いて感じるのは、まさに刺激的な人生。

見過ごしがちな日々の出来事にスっと立ち止まり、冒険を続けビジネスに転換される軌跡は、まさにカルチャーと言って差し支えないほど。

ご自身の世界観をマーケットに落とし込む感性の鋭さに感動してしまいました。

そして

その感性がどこから来ているのか?と言うと、ひとつには

「日常的にはなんの変哲もない階段や手摺りで何を練習しようか?どんなテクニックに挑戦しようか?と自然体で発想すること、日常のその場を練習場、遊び場に変えてしまうスケートの感性」だそうである。

少年の頃から親しんだスケートの感性がきっかけを見逃さないこととか、それに気づくとか、アイデアの源泉だったりするそうなのだ。

なるほど。中野社長の人生に無駄などないのだ。有限な人生を刻む、という名言もありましたが、

時を刻む時計というものをデザインし、刺激的な人生を共に、とメッセージを送る私たちとしては、

もっと気づきの感性を磨き、みなさまに愛される製品を生み出して行きたいと、気が引き締まりまる思いがし、同時にとっても大切なヒントを頂きました。

さて、ハッピーナッツデイの ピーナッツバターを食べ、小さな幸せを感じたら、

新作のアイデアづくりに入ります。

ではまた!